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ABH3をCANで動かそう!③
2021.10.15
前回の『ABH3をCANで動かそう!②』で、Linux系のOSによるCAN通信ではVolkswagen Research社がLinuxカーネルに提供しているオープンソースのCANドライバであるSocketCANが使用できると紹介しました。
SocketCANでは、ソケットAPIと互換性があるため、オープンソースのインターネットプロトコル解析ソフトとして超有名なWiresharkを使用してCANパケットのキャプチャおよび解析が行えます。ifconfig命令で「can0」等のポートが表示される状態であれば、Wiresharkのインターフェース設定でも選択が可能です。
以下はABH3で送受信を行ったときのキャプチャ例で、プロトコルがCANとなっています。
ここで、メニューの「分析」→「…としてデコード」によりダイアログを表示し、下の+ボタンで「CAN next level dissector」を追加、現在の値を「J1939」に設定することで、下記のようにJ1939プロトコルに沿った表示が行えます。
しかし、CAN形式にしてもJ1939形式にしてもデータについての対応は無いため、ABH3の通信としてより分かりやすくするためのプラグイン・ファイルを用意しました。弊社ホームページ、あるいは下記のGitHubよりダウンロードできます。
https://github.com/wacogiken/abh3_CAN-Bus_Wireshark
https://github.com/wacogiken/abh3_CAN-Bus_Wireshark.git
プラグインをインストールするとメニューに「ツール」→「ABH3CAN ID Setting」が追加され、選択するとID設定のダイアログが表示されます。
ABH3とホストのIDを設定することにより以下のように、データについても変換されます。
ただし、このプラグインを読み込むと他のプロトコルが適用されなくなってしまうため、ABH3のCAN通信以外では、メニューの「分析」→「有効化したプロトコル…」からダイアログを表示し、ABH3CANのチェックを外してください。
『ABH3にCANコネクタを搭載する』